管理人兼応援団長の全日本フリーレポート
2001年12月23日(日)
男子シングルフリー
於:なみはやドーム(大阪府門真市)

一番下まで見てくださいね〜!

試合中のお写真はSt.りゅうこ様にご提供頂きました。
本当にありがとうございました。



 今日の大阪は昨日一昨日とはうってかわって暖かいとってもいい天気でした。ついにフリーの日を迎えました。この結構無造作に置かれている(笑)表彰台に乗るのはいったいだれなのでしょう。男子シングルのフリープログラムは朝10時20分から緊張感漂う中はじまりました。客席は朝から昨日の倍以上の観客がつめかけていました。

 最終グループ以外では岡崎選手の大学の後輩中庭健介選手が4回転ジャンプを完璧に決め、いい評価を得ていました。中庭選手本人もとっても大喜びしていました。選手のそういう姿を見るとこっちもうれしいですね。

 第三グループの最後の選手の演技の時に最終グループの選手がリンクサイドに集まりました。岡崎選手は・・・昨日のSPの時とは全然違い明らかに硬い表情です。

 河野先生、央先生(岡崎選手のお兄さんですね)もそろって緊張感あふれる表情。ああ、この緊張がいいほうに出ますように、と祈らずにはいられませんでした。

 いよいよ最終グループの公式練習がはじまりました。硬い表情で滑り始めた岡崎選手。田村選手も竹内選手もみな表情が硬い。観客もみなしいんとしています。

 リンクサイドに戻った岡崎選手を心配そうに見守る先生方です。この心配そうな河野先生の切ない表情・・・。

 練習でも素人目ですが岡崎選手はジャンプが昨日のようになかなかきれいに入りません。それは竹内選手も同じで、練習中に転倒したり手首をついたり昨日・一昨日の練習の時から別人のようでした。フリー最終グループのものすごいプレッシャーです。見ているだけでもものすごく重苦しい雰囲気でした。選手のエッジの音だけが響きます。


 ついに演技がはじまりました。  注目の竹内選手。フリーはターザン。まさにターザンになりきって演じるのですが、緊張からか体が重そうに感じました。彼本来の出来ではなかったように思います。この時点で管理人は竹内選手の優勝はないな、と思っていました(すみません、でも会場のほとんどの人が思ったのではないでしょうか)。

 ところがその後に出てきた田村選手。しーんと静まりかえった中を滑り始めたのですが、動きが硬い・・・トリプルジャンプがぜんぶダブルになってしまいます。ああ、なんという厳しい試合なのでしょうか。オリンピックに行くということがこれほど重圧になっているとは。もちろん管理人は岡崎選手を応援しているわけですが、これはチャンスだとかいう気持ちには全くなれませんでした。それほど氷に魔物がいるように2人とも動けなくなってしまったのです。

 もちろん田村選手が演技している時岡崎選手がリンクサイドにいました。ですが、明らかに緊張している様子がわかります。右にいったり左にいったり、こわばった表情のまま落ち着こう、落ち着こうとしているのがわかりました。ああ、曲がはじまるまでになんとか落ち着いて!


 田村選手が肩を落としてリンクを去った後、最終滑走者の岡崎選手がリンクに出てきました。田村選手の得点掲示を待つ間、目を閉じ深呼吸して心を落ち着かせようとしている岡崎選手です。

 央先生が岡崎選手を元気づけようと笑顔をつくります。これはコーチじゃなくてお兄ちゃんとしての顔ですね。縁の下の力持ちとなって弟の真選手の選手生活を支えている央先生。いい兄弟です。2人にとっても選手としては最後の全日本です。

 岡崎選手、本当に緊張していたようです。今までこんなことをしたのを見たことないのですが、顔がこわばったままいきなり屈伸?していました。


 岡崎選手の名前がコールされました。緊張気味にセンターへ。


 そしてついに岡崎選手が最初のポジションにつきました。どうか落ち着いてできますように・・・。


 演技が始まりました。
 しかしやはり岡崎選手も緊張で体が思うように動きません。一番得意な最初のトリプルアクセルを失敗してしまいました。


 2つ目のジャンプはきれいに決まりました。この調子で挽回してほしい!


 懸命に滑るこの表情。


 しかし、3つめのジャンプクアドを失敗、転倒してしまいました。起きあがった直後の「ああっ」という表情です。
 序盤での2つの転倒、ああ、氷の神様はなんということをなさるのでしょう。最後になるかもしれない全日本、最終滑走者の彼に思いっきりプレッシャーをかけるとは。管理人この時点でもう岡崎選手がかわいそうで泣けて泣けてしかたがありませんでした。


 しかし、今日の岡崎選手はここからがすごかった。ここから立ち直った。丁寧に1つ1つ確かめるように演技していきます。ジャンプを1つ1つ執念で降りていきます。何を思って演技していたのでしょう。最初厳しかった表情も途中から生き生きしてきました。専門家が見た評価はあまりいい演技ではないかもしれないですが、管理人は昨日のSPよりむしろ感激しました。本当に途中でよく立て直しました。最初つらくて泣いていたのが、途中から感激の涙に変わりました。立派でしたよ。


 とても美しい体の線です。何気ない動作の中にも15年間の練習の成果が。


 思いをこめて最後のスピンへ。いつもより回転が早かった!


 試合が終わった瞬間の表情。思わず天を仰ぐ岡崎選手。


 でもとってもいい笑顔で観客にあいさつをする岡崎選手です。本当にお疲れさまでした。晴れ晴れとした表情でした。


 本当にこれが最後の全日本です。観客に大きな拍手を浴び、岡崎選手はリンクをあとにしました。


 キス&クライで先生方のねぎらいを受ける岡崎選手。岡崎選手はすっきりした表情でしたが、河野先生は泣いていらっしゃるようにお見受けしましたが、あとでテレビで拝見すると「終わったね」とおっしゃっていましたね。今までのいろんな思いが交錯したのでしょうか。先生方も本当にお疲れさまでした。


 得点が出ました。トータルで3位!フリーでは5位でした(2位をつけて下さったジャッジもいらっしゃいました)が、執念で決めたジャンプとSPの貯金が最後にものを言って表彰台のることになりました。岡崎選手、本当におめでとう!


 インタビューを受ける岡崎選手です。
 そして優勝は竹内選手。全日本初優勝おめでとうございます!


 入口の掲示板に貼られた順位表です。3位おめでとう!
(すみません、今日は泣いてしまって電光掲示板に出た順位は撮りそこねてしまいました。)

 岡崎選手のご両親は今日も控えめにごらんになっていました。お母様は岡崎選手の演技の前後も、最後になるだろう全日本なのにもかかわらず、またいつものようにずっと立っていろんな選手の演技をビデオに撮っておられました。もうこのお姿を見るだけで陰で支えるお母様の愛情を感じじいんとしてしまいます。
 ご両親に3位入賞のお祝いを言いに行ったのですが、管理人うれしいやらくやしいやら複雑な気分でおいおい泣いてしまい、逆にお母様に慰められてしまいました(す、すみませんでした〜)。
 お父様、お母様も本当にお疲れさまでした(この日広島に戻られたそうです)。そしてこのホームページの運営にいろいろご配慮頂きありがとうございます。これからもよろしくお願いします!

 次はお待ちかね、表彰式の様子です